蛇の目ってなんぞや?!
 
   蛇の目って?
「へび」を調べる 
- 蛇の遺物に見る民族の流れを探る -
 
第八章  へびの生態
 調査当初は”へび”より先に”蛇の目”について調べていた為 「へびって?」と「蛇の目って?」の間のステージ 第八章に へびの生態として ページを設けました。
 へびの目や奇特な面を見ていただき 次の 「蛇の目って?」の貢をご覧いただけたらと存じます。

 また この第八章で へびの生態についての 知識も得る事ができるように努力していきたいと思っております。

① へびの特異性
へびの目の特異性

 ① ヘビ には、目蓋(まぶた)がありません
   コンタクトレンズのように透明な膜に覆われ、いつも開けっ放しです。
   脱皮するときには、この膜も一緒に頭の方から靴下を脱ぐように
   脱いでいきます
 ② ヘビには、耳がありません 鼓膜がありません
 ③ ヘビのお腹のウロコは 横に長いウロコが一列に並んでいますが、
   トカゲはお腹の方も細かいウロコがいっぱい並んでいます。
中央 やや右上の白く光っている所が 左の細かいウロコが背、右が腹
 わたくしが小学生のときからセロハンにはさみ財布にしまっていたシマヘビの抜け殻
   (本来の目的以外に こんな所で役に立つとは・・・。)





*へびが苦手な方は マウスポインタをへびに 重ねないでね。
この目を独特に感じてしまう方も・・・。  苦手な方は申し訳ありません。
    

なるほど このサイトにある壁紙の模様にそっくりですね!!

ヘビの抜け殻(レンズ部)

私の20年前の抜け殻よりもっとはっきりしたものを見つけ
ましたので ミュール様よりお借りしました
 http://lifeform.coomaru.com/hoka/007/index.html
 ふむふむ まぶたがなくって いつもまん丸な目を開けているから 
こういった 模様を 「蛇の目」っていうようになったんでしょうね!!




② へびの足
先に 「ヘビの目だま」 にて、目の特徴をご紹介いたしました

そして、なぜ「ヘビ」が注目されるのか
他の爬虫類・両生類では 崇拝や、象徴となりえないのか?
ヘビの生態を通して 見てみたいと思います。

◎アシナシトカゲ(*57 p.61)
ヨーロッパヘビトカゲ
有麟目アシナシトカゲ科
■全長100~120cm
■ヨーロッパ
アシナシトカゲ
有麟目アシナシトカゲ科
■全長35~50cm
■ヨーロッパ北西アフリカ
確かに 足がありません 分布域を見ますと北西アフリカやヨーロッパにもいるということですから 「へびって?」のページで推測していた エジプト・地中海あたりから次第に日本へと蛇を崇拝していた民族が移動したという仮説 に対して
やっぱり蛇じゃなきゃだめなんだ! ということがいえると思います。
足が無いという神秘性だけでは へびが崇拝される理由にならないということです。



◎ニシキヘビの足のこんせき
(*57 p.67)
ニシキヘビなど大型のヘビには、あしのこんせきがみられます。

*上記 ヘビとトカゲの違いですが トカゲの中にはアシナシトカゲというのがいて
  目蓋と、ウロコで見分けるようです。
  またニシキヘビの仲間には このように後ろ足が退化して痕跡が残っているものもいます。
  
 (確か昔、川口隊長の水曜探検隊でも放送したような気がする)


なるほど ヘビとトカゲ と似ているようで違う。
逆に足があってもいいわけですね。繰り返しますが蛇を崇拝する理由が見た目ではないものにありそうです。
また、この大蛇に足がある! というものが 西洋のドラゴン・東洋の竜としての伝説になったのかもしれません。




③ へびの角(ツノ)について
 エジプトのヒエログリフには二種類の”へび”を表した文字があります。そのうちの一つに角を描いた文字があるのです。

 実際ツノの生えたへびがいるのです! びっくり!!
(ナメクジではありませんよ)


◎クサリヘビ
  クサリヘビの仲間は大きく分けてクサリヘビとマムシに分けられます。
 クサリヘビのなかまはアジア、ヨーロッパ、アフリカのみに分布
 マムシはさらに北~南アメリカまでに広がっています。
 いずれも寒い地方にまで分布しています。
◎サハラツノクサリヘビ(*57 p.86)
サハラツノクサリヘビ
有麟目クサリヘビ科
■全長50~60cm
■北アフリカ 
◎砂漠に生息します
目の上に大きな角質の角がありますが、ないものもいます
上記写真の拡大
「へびって?」ページ エジプトのヒエログリフをご覧になりましたでしょうか。

なんでヘビに角があるの?と思っていましたが、あるではありませんか角が!!


参考文献 引用
*57ニューワイド 学研の図鑑 『爬虫類・両生類』 発行人:岡俊彦 編集人:志村隆
株式会社学習研究社 2004年
(p.61) (p.67) (p.86)



ニシキクサリヘビ

(クリックで拡大します)

トグロの様にぐるっと巻いている胴から顔を覗かせています。
可愛いですね~~~。

「へび?調査隊 調査記」 より(20年7.31)

 エジプトのヒエログリフのヘビとつながるだけでなく古代ローマのヘビにもつながった気分です。
エジプト文明 が先にあり 古代ギリシャや、古代ローマと、交流・貿易や戦いなどをとおして「エジプトのヘビには 角があるよ」とか言った伝説が伝わったかもしれません。 古代ローマの家庭では のぎという ひげのようなものがある蛇の絵が飾られる社のご紹介をしました。




④ へびの骨格
◎蛇の骨格  「へび?調査隊 調査記」 より(20年7.31)

アミメニシキヘビ の骨
 アミメニシキヘビは東南アジアに分布する世界最長のヘビ。文献によっては最大全長990cmとされる。
 この骨もそこまで長くはないと思いますが 400~500cm前後あるのではないでしょうか?
 

アナコンダ の 頭部

頭の骨のすぐ下、 首の部分にも肋骨が生えており首の区別も無く 肩の骨・前足の痕跡さえ見る事ができません。


 調査記には、エメラルドボアの骨格を掲載していますが 口にあたる上アゴ 下アゴが、分れており、大きなものでも飲み込めるようになっています。
 これらの特徴は他の「へび」にも共通しています。

⑤へびの化石・時代
◎へびの化石 (20..10/9追記)
   「へび調査隊が行く」
   豊橋総合動植物公園内 豊橋市自然史博物館
 より
ヘビ(Snake) 化石
種類 爬虫類
時代 第三期
産出地 西ドイツ

真上から

(クリック拡大)
角度を変えて 
斜めからの蛇化石

(クリック拡大)
 へびの化石とのご対面に 嬉しさのあまり いつもより大きめの画像(2倍)でアップしました。
恐竜が絶滅してから 現代までを 地質学的に新生代と呼び
第三期は6,430万年前から160万年前 とされています。

 わたくし的には 恐竜の時代にもへびがいたんじゃないかなぁ?と思うのですが・・・。 素晴らしいものを 豊橋市自然史博物館で見る事ができました!!

『へび調査隊』豊橋市自然史博物館 で掲載していますが初期(最古)の爬虫類 が、石炭紀(3億6,700万年前)に両生類から爬虫類に進化したヒロノムス類の化石としてシギラリア(フウインボク)の幹の中から発見されています。

このへびの化石が第三期ではありますが、石炭紀(3億6,700万年前)にすでに現在のトカゲのような格好をしている事から わたくし自身は、第三期以前にあるいは石炭紀にはすでにへびの形をした動物がいたのではないかと思っています。

 ここから下はちょっと極端かもしれませんが・・・。 有史以前に人類がいたと推測している資料。
*58 *58 *58
靴跡の化石
(2億3000年前)
アメリカ ユタ州
三葉虫を踏み潰している
手のひらの跡
(恐竜時代白亜紀の地層)
アメリカ テキサス州
バーディックの足跡
(長さ47.4cm幅32cm)
テキサス州
パークシー川床
 ちなみに上記写真は、*58『オーパーツ大全』株式会社 学習研究社 著者クラウス・ドナ/ラインハルト・ハベック P178の写真であります。その外にも人類が恐竜時代身長10mだったという化石の写真なども掲載されています。
 
 
「場違いな工芸品」という意味の”オーパーツ”ではありますが、科学的に偽物ではないと診断もされている。

 人類がサルから進化したとはいわれていますが、もちろん進化や退化・絶滅などを繰り返し  何億年前という時代からある程度 生き物の形という物ができていたのではないでしょうか?
 そういったことを考えると、 へびと人類との関わりがより古い物であるからこそ現在の人類の間で密接に関わっているものと推測する。




◎へびの化石 その2
 東海大学自然史博物館  「へび調査隊が行く」  (21.5.24) より
 
ヘビ(Snake) 化石
種類 爬虫網 有麟目 ヘビ亜目
時代 古第三期始新世
(約5300万~3400万年前)
産出地 ドイツ メッセル

真上から
(クリック拡大)
角度を変えて 
斜めからの蛇化石

(クリック拡大)
 豊橋自然史博物館に続いてこちらでも「へびの化石」とのご対面!! 嬉しさのあまり 大きめの拡大画像!

博物館での説明書き
 「ヘビは恐竜とおなじ爬虫類ですが、恐竜が滅んだあとの哺乳類のさかえた新生代、とくに始新世になって本格的に発展した動物です。ヘビは哺乳類の天敵として発展しました。ヘビはその長い体で哺乳類の横隔膜をしめつけることを武器とし、また中新世後期以降は毒牙や夜でも熱を感知できるピット管という武器をもつ毒蛇があらわれました。
 今回 見ることのできた 化石のへびは全長約20~25cmほど。太さもおそらく鉛筆を一回り大きくした程度で小型のものでした。

 ただ上の説明書きにある説にはまっこう反対で 恐竜がいた時代あるいはそれ以前から生息していたものと私自身は思いますし、哺乳類の天敵と書かれていますが、恐竜に比べ小さな動物がどれほど恐れられていたか疑問です。 へびはとても臆病で鳥や肉食動物の餌となってしまうほどです。 おそらくそういった天敵から逃れるため夜行性となり餌も滅多に捕ることができないから、食いだめ方法として、なるべく大きなものを捕食しようと毒というものも身に付けたのではないでしょうか。 植物でも何でも繁殖力が多い固体、体の大きな固体よりも 小さく弱い固体の多くに毒という武器を備えているように推測します。
 たしかに 哺乳類も食べるでしょうが、へびを哺乳類全体の敵と捉えた書かれ方には遺憾である。 へびだけでなく ライオンやティラノザウルスも肉食であり、より凶暴であるように思う、それでいて人気もある。 へびを嫌わないで!! (ぷんっぷんっ!!)
上記年表 も東海大学自然史博物館に展示してあったもので、解らない事を電話にて確認しました。
 化石種A~Eというものはへびであるけれど分類がわからないというもので産地と地層形状によって分類されている。
 また、「ボア(ニシキヘビ)」・「メクラヘビ」 と年代表に分布されているが、その固体の化石がその地層から出てきたものではない。ということ。この年表とあらわし方は、「ラーゲ」という方の書籍からの引用ということでした。



◎現在最古のへびの先祖
 現在最古のへびの先祖と言われているのは石川県白峰村の約1億3000万年前の地層から見つかった、胴が長くて足が短い爬虫類の化石で、ヘビ類の仲間のドリコサウルスの新種で、ドリコサウルス類でも世界最古の化石とみられている。
 化石は長さ約15センチ。コンピューター断層撮影(CT)で調べた結果、見つかったのは
腰から胸の部分と分かった。全長は40~50センチ、胴の長さは約20センチと推定できた。

 桑島化石壁産出化石調査団の真鍋氏は「ヘビの先祖は欧州の浅い海にいたという説と、陸上のオオトカゲなどの足が退化して いったものだという説がある。今回の化石はより古い地層から見つかっているので、陸上説が有力になる」と語っている。
 上の年表に照らすと中生代 前期白亜紀ということになる。

◎ちなみに「世界最大」のヘビ化石は全長13メートル

 これまでで「世界最大」とみられるヘビの化石を、米国やカナダ、パナマの研究グループが南米コロンビアで見つけた。約6千万年前の地層から出た新種で、発見された脊椎(せきつい)骨の一部などの大きさから、全長は約13メートル、体重は1トンを超えたと推定できるという。5日付の英科学誌ネイチャーに発表された。

 このヘビはワニやカメを餌にしていたらしい。南米の熱帯にすむボアコンストリクターやオオアナコンダなどの近縁種とみられ、そうしたヘビとの比較から長さや重さが求められた。ギネスブック08年版によると、現在のヘビでは1920年にインドネシアで殺された全長10メートルのアミメニシキヘビが最長とされる。

 変温動物のヘビがこの大きさに達するには、発見場所付近の当時の気候が年平均気温30~34度と、今の熱帯地方よりも3~4度は暑かったと考えられるという。

「世界最大」のヘビの想像図。しっぽが水辺に沿って遠くまで伸びている=ジェイソン・ブルケ氏提供
「世界最大」のヘビの脊椎骨などの化石。下段に置かれた白っぽい骨は、現在のアナコンダの脊椎骨と頭やあごの骨=ネイチャー提供

 日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)の鳥羽通久所長は「完全な骨格が知られていないと全身の復元は難しいが、今回はボアやアナコンダに合わせることで、比較的信頼性の高い復元ができたようだ。昔は15メートルクラスのヘビがいたのではないかという意見もあるが、断片的な化石しか見つかっていない」と話している。(米山正寛)

http://www.asahi.com/science/update/0205/TKY200902050059.html

 第三期暁新世時代ということになり、年表のボア(ニシキヘビ)の時代とも重なり「ラーゲ」の説を支持するものとなります。
 今後も新たな発掘が期待されますね。




 
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